山田ニュース５８号
１２月の人権週間で訴えたかったこと
人権とは、誰もが生まれながらにして持つ権利であり、そこにはもちろん上下も強弱もありません。１２月の市議会では、「人権週間」（12/4～12/10）を掲げる市に質問しました。
生活保護制度の課題
利用を考える人や利用している人から届く、市職員や周囲から受ける数々の差別的な言動。この大本には何がある
のでしょうか。
「生活保護は権利です」
この言葉を耳にされた方も多いのではないでしょうか。国民が生活困窮した時には、国の責任で支えなければなりません。
そのために、窓口である市に求めたことは――――
①偏見差別を無くす努力を
②専門性の他、時間も心にも余裕が必要。職員の増員を
③人権尊重の先頭に立つこと
《最後のセーフティネット》
生活保護制度の利用が悪い事かのような風潮は払拭し、気軽に相談できる体制づくりが重要です。私はこの制度こそ、市の人権尊重の姿勢が表れると考えています。より住みやすい東村山に！
多様な性が尊重される社会へ
１１月１日、東京都パートナーシップ宣誓制度が開始し、現状では婚姻関係が結べない同性パートナー同士の方々にとって、権利保障の一歩前進となりました。けれども、まだ周知不足で、東村山市としても積極的に取り組むべき課題です。
都の制度では足りない部分もあります。市が率先して取り組む必要性があります。
《ＬＧＢＴＱ当事者の方々は 身近で悩まれている》
ＬＧＢＴＱ（性的少数者）の方は、左利きと同じくらいの割合とされ、５～１０％と言われます。（ちなみに、日本の苗字上位７位佐藤・鈴木・高橋・田中・伊藤・渡辺・山本さんが、約８％です）
約９割の当事者の方が「家族や身近な人ほど相談できない」との調査結果があります。市には、理解者・支援者を増やす積極的な取組も求めました。
英語スピーキングテスト導入しないで！子どもたちの声を聞いてください
【都立高校入試に英語スピーキングテストの導入中止を求める陳情】
1 スピーキングテストを都立高校入試に導入しないでください。
２ スピーキングテスト実施日の実態調査の結果を公表してください。実態調査の結果とは、受験生の様子全般、テストに用いた機器・器具全般など。
市民から、東京都へ上記を求める陳情が市議会に提出され、審査されました。これまでのご報告の通り、入試として使用するには欠陥が多すぎるテストです。採点の公平性も保障できないまま、将来を左右する入試に使用することはとても認められません。
１１月２７日に行われたテストでは、音漏れ・問題漏えい・中学校の出題範囲を超えた問題なども明らかとなりました。これを入試の調査書点に加算するというのですから、とても公平・公正とは言えません。「テストが難しすぎて、子どもが落ち込んでいる」との保護者の声も届きます。
陳情の反対理由は「グローバル化で、話す力は必要」「今中止すれば現場が混乱」とする議員。中には討論もせず、「自身でテストを受験し、問題はないと判断」と話す議員もいました。子どもたちや学校現場の声を聞いていたら、とても発信できない内容ばかりです。
結果 自民党・公明党の反対多数で、不採択
どうする？全生園の今後④
全生園の周囲には、ひいらぎの生垣がめぐらされていました。しかし、オリンピックを前に、フェンスへと変容。驚きましたよね。まさか無くすなんて…
このひいらぎの葉のトゲトゲは皮膚を傷付けます。多くの方がご存知のように、全生園に入所させられた元患者さんたちが園外に出ないよう「隔離するための生垣」の役割を果たしてきました。
この地で行われてきた国主導の隔離政策・人権侵害。一緒になってすすめた私たち国民も忘れてはなりません。ここに眠る人々を鎮魂し、この土地と緑と歴史のすべてを『人権の森』として守り、国民共有の財産として未来に受け継ぐことを宣言した東村山市民として。1つでも多くの遺産を残すために、市民の声で市・都・国を動かしていきましょう。
“新しい戦前”になんてさせない！
来年は「新しい戦前になるんじゃないですかね」２０２２年の年末、タモリさんのテレビでの発言が大きな話題となりました。
専守防衛の枠を超える“敵基地攻撃能力”の保有・防衛費の増額、国民の増税で、コロナや物価高で苦しむ国民の生活は後回し。私は、国民の声を聞かない現政権と、メディアの偏向報道などの危機が、この一言に込められていると感じます。
今はインターネットもあり、たくさんの情報が溢れています。それらの情報から自分はどう考えるか、どう行動するかが問われているのではないでしょうか。「平和な社会があってこそ」私たちのくらしが守られます。これからも“戦後”であり続けるために。